2012年 09月 15日 ( 1 )

みっちゃん

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不思議な体験をした。ちょうど休みの日の午後、とくにすることも無いので街を歩いていたんだ。そうすると横からちょんちょんとつつかれる感じに振り向く。しかし街の景色があるだけで誰かいるわけでも無い。振り返ってもう一度歩き出すと、また、ちょんちょん。「あ、みっちゃん」そこには幼なじみのみっちゃんが微笑んでいたんだ。いつものことのように自然な会話がはずむ。

川沿いの道に出た時に「ウチくる?」ぼくは当然のように「うん」と答え、自転車を押すみっちゃんの隣を歩きながらみっちゃんの家へと向かった。お茶をしながら楽しいひとときを過ごし、そろそろ夕方という時間。みっちゃんが「今日も泊まっていくんでしょう?」と言いながら夕飯の準備にとりかかる。ぼくはビールを飲みながらテレビを見ていた。とてもくつろいげる居心地の良さの中にありながら、あれ?今日も?ふと我に返るも慣れない酒のせいか、さも当たり前のように泊まることになっていた。おいしく夕飯をいただき、ふたりの夜を過ごす。いままでも繰り返して来たように。

朝になって、そうちょうど9時前くらいだった。起きてみると、みっちゃんはいない。「夕方には仕事終わって帰るからウチにいていいよ。外出するなら鍵はポストね」という置き手紙と朝食が準備されていた。ぼくは朝食をいただくと台所を片付けて、ぼくも仕事にいかなきゃな、と外にでる。鍵はいつものようにポストへいれて。

会社に着くと、ちょっとした騒ぎになっていた。会社といっても事務所にはぼくを含めて8人だけなんだけども。
どうやら失踪したらしい。ぼくが・・・
昨日、警察に届けでて捜索されていたようだけど、行方不明のまま今日に至ったようだ。そこへ、ひょっこり現れたものだから、驚きと安堵のまじったざわめきが起こった。

失踪??ぼくはいつも通りにみっちゃんと・・・みっちゃん?

おかしい所はいっぱいあった。
ビールを飲みながら見ていたテレビは日本の放送だった。
そして何よりも、「みっちゃんって誰だ?」
ぼくが消えた報せは両親にもいっていたので、ぼくから連絡をする。信じられないような話だけど、ぼくは失踪していたらしいことを話すると、妙に落ち着いている母。どうやらぼくがみっちゃんと会っていたのは今回が最初じゃないらしい。

不思議な時間。でもとても居心地の良かった時間。
ぼくは帰って来て正解だったんだろうか?とさえ考えてしまうような。

今日は仕事が無いのでみっちゃんの家へ行ってみようとするんだけど、どの道をどう歩いて来たのか覚えていないんだ。もう会えないのかな。いや、会わないほうが良いだろうことは分かっているんだけども。
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by n9ne2 | 2012-09-15 21:29 | 日記